26 July

〈源荘の面々〉・・・夏休みの風景・Ⅰ



捏造設定。



もしも東京編の「源荘」が平安時代だったら・・。
でも時代考証むちゃくちゃ。

(ここ重要)
光=頼光と正体は全員にバレ済み。





パラレル。










京の夏は暑い!!







本気で暑い!

盆地なので特別暑い!



・・・・源家・・。

光をはじめ、綱、貞光、卜部が広間の風通しの良い場所で夏の宵を過ごしている。
宵も深くなりほんの少しだが涼しい風が通るようになった。

金太郎はぐうぐう大の字になって板の間で眠っていた。

 

「皆で避暑に出かけてきたらいいと父上が申している。」と光。
 「それぞれ”暑気のための物忌み申請" (夏季休暇)を届けを出せばよいの
ですね、頼光様。」と綱。

「俺、今日、こんなモノひろっちゃったぜ!」とうきうき貞光。

「なんですの?・・ずいぶん質の悪い紙に書かれた・・しかもずいぶん風情のない
へたくそな文字・・・え、ええと・・”大江山へバカンス”?・・よくわかりませんが
宿の宣伝のようですわ。”イバラギ荘??”。女将のおもてなし・・ですって。」

卜部は美しい眉を顰めながらへたくそな文字を解読していった。

「大江山?・・イバラギ??」

「なんか・・・イヤな・・・符号が合わさる。」・・と綱は腕組みをした。

「いってみてもよいな。街の外の治安や民の暮らしを見てみるのも
我々には必要なことだ。」・・まっとうなことを光がいうものだから大江山へ
行くことになった。







というわけで、5人の夏季休暇。



馬三頭に分けて乗り、山道を踏み越えていった。
光の馬には卜部と光が乗っていた。

「頼光様・・こうしてご一緒できるとは嬉しいですわ。
青葉が美しいですね。」

「ああ。本当だな。」

横座りの卜部が光の胴にきゅっと抱き着く。
「もう、頼光様ったらv可愛いv。」

その手はちょっと上のほうへ伸びてサラシで巻いてある
胸の上で止まった。
「こ、こら、よさないか!卜部!」

・・そんなキャッキャウフフを後ろで貞光は鼻の下を伸ばしながら
「絶景なり」と 見ていて、綱はむっつりしながら女子二人を
ちらちらドギマギと見ていた。

さらにそんな表情を「ぷぷぷ」と盗み見て笑う貞光であった。

「おい、綱公、俺たちもあんなふうにやってみるかい♪?」

「誰がお前なんかと絡むか!」

「あーあ、冗談の通じないやつ。オレだって男同士でんなことやだよ。」

「貞光~~宿に行ったらどんなメシがでるかな~。」
貞光の馬に同乗している金太郎はうっとりとゴハン妄想中であった。

「お前はさっきからそればっかりだな!」



宿についた一行。



「ようこそおこくださいました。」
一人の妖艶な女が深々と頭を下げていた。
黒い着物、髪にはあでやかな花の飾りを着けていた。

一見して京のものではない風情だ。



「お前は荊木!」

「頼光様ご一行お待ちしておりましたわ。」

荊木は妖艶に微笑むと その妖しい視線を仁王立ちして愛刀「鬼斬丸」
に手をかけている 綱に向けた。



「まあ、物騒な・・。ここは都の方をいやすお宿です。
無粋なことは似合いませんことですわ。さあさ、おあがりください。」

「客か?荊木・・・。」

厨房から目つきの悪そうな男が出てきた。



「お、お前は!酒呑!!なんだ?!ここで何をたくらんでいる!!」
光は小刀に手をかけた。

 酒呑の片手には包丁が握られていた。
「何って・・・宿屋にきまってんだろ。これから鯉のアライを作るんだ。
待ってろ!!」



「頼光様・・わたくし共は都の征服なんてもうバカバカしくて
やめました。酒呑様は料理に目覚め、この場所で”酒呑童子ブランド”を
起こして経済的に都に対抗しようと思いましたの。ええ、本当です。
邪心はございません。」荊木はきっぱりと答えた。



「なんとまあ・・」貞光はぽかんした。
その荊木の瞳が嘘を語っていないと光は直感した。

「そうか・・では世話になる。よろしくたのむぞ。」



「ありがとうございます。・・さすが、頼光様ですわ。
先にお湯はいかがですか?下の河原に温泉がありまして
ごゆっくりと・・ただし、湯船はひとつ。
混浴なさるなさらないもご自由に。ここはひなびた山中ですから。」

荊木は袖を口元にあてて微笑んだ。



はーいはーい!!混浴大賛成でええ~~す!」と当然貞光。

「ダメだ!!」綱は真っ赤になりながら貞光の襟首をつかんだ。

「へえ~?本心はそうしたいくせに。♪素直じゃないなあ綱公。」

「うっ(図星)・・満仲様からお預かりしている嫁入り前の姫様と
陰陽寮の晴明様の弟子である御才女であるぞ!わきまえよ!!」

「あ~~あ・・。」



「おい、金太郎。ちゃんと見張っておけよ。夕飯のおかずを
3品ふやしてやるから。」

「あいよ!」金太郎は山から拾ってきた木の実をぽりぽり
食べながら答えた。

「こら~~~解け!おれはミノムシじゃねえぞ!!」

荒縄でぐるぐる巻きにされてる貞光が転がされていた。
「覗きにいくつもりであったのであろう!油断も隙もない!」





河原の湯船・・。

粗末な衝立がひとつあるだけ。



「さあ、頼光様vv」

白い湯帷子を着用した卜部が湯船から手をあげた。

湯帷子と言っても薄い単衣なのでピッタリ肌にくっつくと
もうほとんど役に立たないくらいである。いや・・むしろ
よけいに凄艶に見えた。



----------------------------------------ドキドキ女湯で・・続く。